筋交い(すじかい)とは?
2026年07月30日(木)
令和8年(2026年)7月28日に発生した熊本地震は、最大震度7の激しい揺れによって大きな被害をもたらしました。各地で建造物の「筋交い(すじかい)」が折れたり破断したりした被害が報じられていますが、筋交いは住宅や建築物の命を守るうえで極めて重要な役割を担っています。
筋交いの役割や、なぜ大地震で折れてしまうことがあるのかについて解説します。
筋交い(すじかい)とは?
筋交いとは、柱と柱の間に斜めに入れる補強用の木材や鉄骨のことです。
日本の木造建築は、柱(縦)と梁(横)を組み合わせた「長方形」のフレームで骨組みが作られています。長方形の枠組みは、横からの力に弱く、斜めにひしゃげるように変形しやすい性質を持っています。そこに斜めの部材(筋交い)を1本またはX字状に入れることで「三角形」を作り、横からの強い力に耐えられるようにしています。
筋交いの主な3つの役割
1. 地震や台風の「横揺れ(水平荷重)」に耐える
建物にかかる重さ(自重や家具の重さ)は縦方向の「柱」が支えますが、地震の強い揺れや台風の暴風による横からの力に抵抗するのが筋交いの最大の役割です。
2. 建物の変形や倒壊を防ぐ
筋交いが入っている壁(=耐力壁)が家全体をがっちりと支えることで、大きな揺れを受けても建物全体の傾きや変形を抑え、一瞬でのペシャンコ潰れ(層倒壊)を防ぎます。
3. 避難するための「時間」を稼ぐ
仮に巨大な地震のエネルギーによって筋交いが折れてしまったとしても、折れる過程で揺れのエネルギーを吸収し、建物が完全に崩壊するまでの時間を遅らせます。これにより、住人が屋外へ避難するための貴重な時間を確保することができます。
なぜ大地震で筋交いが折れるのか?

巨大地震によって筋交いが折れる・破断する主な要因には、以下のようなメカニズムがあります。
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引張(ひっぱり)と圧縮の交替: 地震で建物が左右に激しく揺れると、筋交いには「引きちぎられる力(引っ張り)」と「押し潰される力(圧縮)」が交互に強くかかります。
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面外(めんがい)への飛び出し: 木材の筋交いが圧縮を受けた際、横方向に「たわみ(座屈)」が生じ、パキッと折れてしまうことがあります。
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金具・接合部の脱落: 筋交い本体だけでなく、端部を柱や土台に固定している金物が強烈な引っ張り力に耐えきれず抜けてしまい、機能を失うケースも多く見られます。
今回のような非常に強い揺れを観測した地域では、見た目には倒壊していなくても、壁の内部で筋交いや留め金物が破損・変形している可能性があります。今後の余震に備えるためにも、専門家による構造診断や応急危険度判定を受けることが推奨されます。
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